家庭での受動喫煙と慢性閉塞性肺疾患(COPD)死亡との関連

鵜川重和


 Int J Public Health. 2017 May;62(4):489-494. doi: 10.1007/s00038-016-0938-1. Epub 2017 Feb 17.


 日本では、慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者が増加しています。喫煙がCOPDのリスクを増加させる最大因子であることが知られています。一方で、日本人におけるCOPD患者の約4分の1は非喫煙者です。しかし、非喫煙者における家庭での受動喫煙との関連はまだわかっていません。そこでこの研究では、非喫煙者における家庭での受動喫煙とCOPDによる死亡との関連を検討し、専門誌に報告いたしました(Int J Public Health. 2017;62(4):489-494)。


家庭での受動喫煙を避けることで、COPDによる死亡を予防できる可能性


 40から79歳の34,604 (男性 4,884、女性 29,720)の非喫煙者を、16.4年(中央値)追跡したところ、33(男性10、女性23)人がCOPDにより死亡しました。家庭での受動喫煙が全くない人と比較して、週に4日以下の受動喫煙を受けていると回答した人は2.40(95% CI: 1.39-4.15)倍、毎日受動喫煙を受けていると回答した人は2.88(1.68-4.93)倍COPD死亡のハザード比が有意に高くなりました。受動喫煙により肺における炎症性物質の増加や肺機能の低下が低下した可能性が考えられます。

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