糖尿病と唾液中免疫グロブリンA分泌率低値との関連

背景

糖尿病と唾液中免疫グロブリンA分泌率低値との関連は、糖尿病患者の易感染性のメカニズムを説明する因子の一つと考えられている。しかし、これまでの報告では一致する見解が得られていない。本研究は高齢者での糖尿病と唾液中免疫グロブリンA泌率の因子の関連について解析した。

方法

日本のN市で行われたコホート研究NISSIN projectAge-specific cohort研究による高齢者の健康障害予防に関する研究(NISSIN Project)のデータを用いて解析した。糖尿病は、空腹時血糖値とHbA1c値により診断し、唾液中免疫グロブリンA分泌率は5分間に採取された唾液検体を用いて分析を行った。糖尿病と唾液中免疫グロブリンA分泌率の関連をanalysis of covarianceを行って比較し、p <0.05を統計学的有意とした。

結果

唾液中免疫グロブリンA分泌率は糖尿病群で有意に低かった。(18.6 mcg/min vs 15.0 mcg/min, p=0.03

結論

唾液中免疫グロブリンA分泌率が低いことは糖尿病患者の易感染性のメカニズムを説明する因子の一つである可能性が示唆された。